2月24日(土)に制作「山口ちはる」プロデュース「ちはる塾~単純明快なラブストーリー」を観に行ってきました。
この公演を観に行こうと思ったのは、松浦康太さん がご出演されるからです。
「単純明快なラブストーリー」はシリーズもので、以前2014年に脚本・演出、
倉本さんで「単純明快なラブストーリー2」を観た時、めちゃくちゃ素敵な
作品だったので、今回もすごく楽しみにしていました(^ω^)
制作「山口ちはる」プロデュース
「ちはる塾~単純明快なラブストーリー」
脚本・演出:倉本朋幸(オーストラ・マコンドー)
【公演期間終了】
★以下、内容に触れる感想を含むため問題ない方は読んで下さいね★
めっちゃくちゃ良かった!!小学生から大人になるまでの恋模様や友達との
関係を描いていて魅力溢れる役者と演出、何よりお芝居がほんと良かった!
笑えてうるっと来て、大好きな康太さんが居ました!!
康太さんの突き抜けたパワー全開でこれが観たかったあ!ラストじーんと来たし!
川口さん演じるしめじちゃんが愛くるしい女の子でめっちゃ良かった!
お芝居観たことがある真寿美さんすごく惹かれた。
なんたる良き作品。
むき出しまくりな空間が最高なの!!!
※会場:下北沢 スターダスト
なにが起こるのかわくわく、ベランダの使い方が神ってて外の風景、
環境音まで総て味方につけた演出圧巻でした!
小劇場の素晴らしさ全開な作品でした!!
僕が好きな役者さんちはるさん公演出てーっ!
本作品の公演時間は、80分でした。
いしはらだいすけさん演じるDJ吉田がめっちゃいい声で「ただいま
お送りしている曲は~」と始まる「単純明快なラブストーリー」。
安楽信顕さん演じる豊川春が自己紹介を始める。平凡でさえない僕の人生を
語ると題して、子供の頃に持っていた夢、それが大人になったときにどのように
変化して行っただろうかと問いかける。
恋していたり、憧れている人はいるだろうか。
今、胸がドキドキしているだろうか。
人生には夢と愛する人、希望が必要な気がする。
春は子供の頃「ロックスター」に憧れていた。
あるミュージシャンが、
目の前にいる愛する妻の気持ちさえ分かっていない、なぜならロックスター
でも人を愛することは難しいと言っていたらしい。これに、春は、ロックスター
にはなれなかったこんな僕でも、身近な人を愛したり、大切にすることはできるかも
しれないと。
そして春の「人を愛すると言うことについて考えて行きたいと思う。」言葉から
本編が始まる。
春が小学生の時、
山脇辰哉さん演じる豊川春は、橋本美優さん演じる吉川まなみと共にランドセルを
しょいながら下校中。荷物ジャンケンしたり、春が女の子のまなみにちょっかい
だしたり、怒ったまなみが春の顔をかきむしって、プロデューサーで音響をして
いる山口ちはるさんが春の顔に血糊を塗ってかきむしられた痕をアシストしたりで(笑)
舞台セットがブルーシートに囲まれている。DJ吉田がお便りで「好きな子をいじめて
しまう」と小さい時の思い出あるあるを語る中、ブルーシートの中から松浦康太さん
演じる安井たかひろがめっちゃハイテンションで登場!!!(^ω^)これ!これっ!!
会場の中央通路に敷かれていたブルーシートを取り除くと、桜の花びらがたくさん
登場する春の装い。秘密基地のような場所で、まなみがいつかまたここに一緒に
来てくれる?と春に語りかけ、私のことを一生忘れない?と約束し、春に目を
瞑るように言う。そして、「ねぇ、春、好きだよ。」とキスをして去って行くまなみ。
一週間後、まなみは遠くの学校へ転校していく。
甘酸っぱい想いから、アジアン・カンフー・ジェネレーションの「ソラニン」が
流れる中、春が高校生の時にシフトしていく。
引き続き、春の高校生を演じるのは山脇辰哉さん。
春と一緒に居る女の子は高校の同級生の青木真美さん演じる高橋あや。
高校生のシーンと並行しながら、森晴香さん演じる大人になった高橋あやが
富田未来さん演じる友達の久保内ゆうことカフェで会話をしているシーンが
シンクロしていく。カフェでも流れる曲はアジアン・カンフー・ジェネレーションの
「ソラニン」。この曲を聞くと昔の頃を思い出すようでと。
高校の時に好きになった男の子の会話がなされていく。
高校生の春とあやが付き合っている人はいる?好きな人はいないの?って言う
ような会話をしている。この時、会場の窓が開けられていて、外には井の頭線
がジャストタイミングで通過する様子、また、窓を開けているからか聞こえる
下北沢の人混みから聞こえる様々な会話音。これが、情景に見事にはまりすごく
素敵なシーンだなああって小劇場にいる僕はものすごく気持ちが高ぶりました。
結果、好きな人が目の前にいるはずなのに、お互い正直な気持ちを言えない感じでね。
そんなとき「おい、春なにしてんだよ!」と春の友達の康太さんasたかひろが
やってくる。春とたかひろの2人は一緒にバンドを組んでいるらしい。
たかひろが春とあやをちゃかす感じが康太さんらしさでありすごく自然な感じ(^ω^)
あやは東京の大学に進学するらしく春は地元の大学に進学するらしい。
また、成人式の時にとか、冬の時期に語ってる雰囲気ね。
そして春が自分の自転車を用意し「乗れよ!」とあやを後ろに。すると「危ないから
ここ、捕まっててよ。」って(^ω^*)
この道がこの時間がもっともっと続いてくれればいいのになと思っていたその時、
後ろにいるあやが運転してる春に自分のマフラーをかけてくれるの(^ω^*)
なんや、きゅんとするシチュエーションの連続!!!
春の後ろに乗ってるあやがみせる嬉しそうなほほえみのかわいさが半端ない!!!
大人のあやは、お互いが好きなことは分かっていたと語っててね。あやの話を聞いてる
ゆうこも良かったなあ。あの時の気持ちを懐かしむ感じと、今のあやを大切にって
背中を押すような友達の時間が流れて行ってね。
ゆうこが結婚していくあやへの気持ちを語るところが親友としての想いが溢れてて
めっちゃ良かった!!なんか、すごくじーんと響いた。
(客席が両脇で向かい合い真ん中が舞台になっているんだけど、向かい合うお客さま
の表情とかが目に入りながら、このシーンを観ていると余計に感情が沸き立つようでした。
目に涙を溜めているお客さんが観えたりしてね)
あやがゆうこを大切な親友って強く想っているのもすごく感じられたなあって
想いながら、この感想を書いてる今、思い出して、目が潤み出しちゃったよ。
そして、春が、その後のあやは結婚し二児の母となり幸せに暮らしていることを報告する。
季節は夏となり、大学生時代の春か、たかひろたちとはっちゃけている様子。
水着の女の子たちにテンションMAXで(^ω^)
たかひろは近藤萌音さん演じるあっこ、春は安藤紫緒さん演じる寺島かなこ、
そして、川口絢都さん演じる鬼瓦しめじが居る夏の海。
かなこのかわいさにゾッコンな春。←安藤さんCoochで何度もお芝居観てる役者さん♪
たかひろはとにかくハイテンションで楽しんでる様子。ひみつのあっこちゃんと。
残るは、田舎っぽさを感じる青森県出身のしめじちゃん。好きな食べ物はすこんぶ。
今まで人を好きになったことがありません。と場違いな様子の素朴で独特なオーラ
を醸し出す女の子でね。訛りがすごいの。
2組は次々と、カラオケから中抜けして行き、1人残るしめじちゃん。
そして、しめじちゃんは歌いだす。その曲は「欧陽菲菲」!
中抜けしたたかひろはポータブル照明を持参してあっこに「あっこ、月がきれいだよー。」
ってやるくだりめちゃくちゃ面白かった!!(^ω^)笑
この後、春の告白は失敗し、たかひろは成功をおさめる!!
春がっつりとかなこに言われちゃってる所、面白かったなあ。
恋破れた春が戻るとその場所にはしめじちゃん(笑)
春「おまえ何一人で欧陽菲菲歌ってんの!?」(笑)(笑)(笑)
春はしめじちゃんのことを毛嫌いしているかのようすで接しててね。
それでも、気にせず一人でいても平気、笑うことは良いこと、お母さんに
悲しい時ほど笑いなさいと教えてもらったこと、明るく酒でも飲んで歌うべ。
となんか言葉ひとつひとつがふられた春に沁み入るような感じでね。
そして2人はDJ吉田の紹介からデュエットすることになり。その後、春が急に
しめじちゃんにキスをしだすの!!!
しめじちゃんの優しさに触れてその場の勢いでつき合うことに。
春の初めての彼女しめじちゃん。
もうね、絢都さんが演じるしめじちゃんが最初に登場したやばいキャラの
インパクトから公演時間が進むにつれて、どんどん好きなキャラになって行く、
なんて愛されキャラなんだろうってぐいぐい惹き込んでいくの。しまいには、
春と同じくしめじちゃんがめちゃくちゃ愛らしくかわいく観えたよね。
すごかったなあ。春がしめじちゃんのことを紹介しているときのセンターロード
を歩くシーンめちゃくちゃ好きだった!!!
※:絢都さんは以前ちはるさんプロデュース公演「勝手にPV」で観たことがある役者さん。
しかし、好きになったはずなのにやっぱり別れようと切り出す春。
「やっぱり好きになれなかった。自分の気持ちに嘘を付けなかった。
本当にごめんなさい。」としめじちゃんに謝るも「おら、ぜんぜん大丈夫だ。」
ってしめじちゃん強がるの。春の気持ちを総て受け入れるしめじちゃんの優しさ。
しめじちゃんの元を離れて行く春。
春が居なくなりしめじちゃんが語り出す。好きな人にふられてしまいました。
悲しみが溢れだし、涙にくれるしめじちゃん。←このシーンは泣けた(・_・、)
めちゃくちゃいいシーンだった!!!
この後、しめじちゃんは荷物を抱え田舎へ帰って行ったと。
しめじちゃんと別れた3年後。春は、たかひろとバンドを継続している。
DJ吉田もバンドメンバーらしく(^ω^)
たかひろがリーダー感で自分たちのバンドにダメ出しをしてるの。
次のライブ、熱熱ハイパーで行くんでと気合を入れるたかひろ♪
←熱熱ハイパーって完全に康太さん感↑↑↑
たかひろから、小学生の時に転校して行ったまなみが東京の東中野に
来て美容師をしているらしいと知らされる春。
その店に向かう春。真寿美さん演じる大人になった吉川まなみがそこに
いて、春と気付いていないのか、普通に通し、接客を行っている。
春は自分と名乗らずにまなみにカットしてもらう。
オーダーは「おまかせで、お姉さんの好きな髪型でお願いします。」と。
接客しているまなみすごく自然な感じでお芝居観てて楽しかったなあ。
あと、モヒカンにされてしまうのでは?ってヒヤヒヤしてる春のところも(笑)
カットが終わり店を後にするとき「春くん。ありがとね。」と声をかける
まなみは「やっと会えたね。」と店に来た瞬間に分かってたらしく、めっちゃ
喜ぶ春。そして、その夜、深夜の映画館に2人で行くことに。
(映画シーンを表現する出演者たちの面白さ!!!)
帰り道、春とまた再会できたことの喜びを語るまなみ。まなみへあの時
言えなかった想いをそして唇を重ねる。
その後、春とまなみは一緒に暮らすことに。
バンドマンの春は「マングースを捕まえろ」的な曲を作ったとか言ってたよね。
斬新な曲名(笑)
みんなで「マママングース、マングースを捕まえろ」って声を合わせる件(笑)
この後、たかひろとあっこのシーンが展開されて「ちゅーして」⇒「ギャラリーが
多いから無理!」って流れの面白さ(笑)
春はまなみが居るのに、かなこに遊ばれてたよね。
まなみに2人でいる所を見られちゃって…。
中途半端な春の優しさが人を傷付けてんの!って春に教えてくれるまなみ。
この後、かなこが怒って帰るって言った後ノーリアクションな春に止めないの?
って言ったところ最高(^ω^)
あっこはまさかのDJ吉田を挑発しに行ったり展開が面白い。
この場面をたかひろが見ちゃって「おい、何やってんだよ!何やってんだよ吉田!!」。
こうして、バンド解散に発展する。
みんなで奥多摩に遊びに行ったシーンでの超絶ハイテンションなたかひろ楽しすぎる。
まなみの電話はその後、繋がらなくなる。まなみを街で探す春は音響ブースの
ちはるさんがまなみかと想い話しかけるも「ちがいます」「ですよね」って
楽しい展開が挿入され(^ω^)
春はまなみが見つからず家に帰宅すると、家のベッドの下に隠れていたまなみ。
春はまなみに、かなことの疑いを晴らす。そして、普通の生活へと戻って行く。
たかひろはバンド一筋と春と2人で活動を継続。
春は家に帰るとまなみに「春くん今日、何食べたい?」と聞かれると
「何でも。」と答えて、会話がすれ違いはじめているような感覚で。
バンドを応援するも、いつ、私たちの時間を作るの?と怒り、料理中に
家を飛び出していくまなみ。
ベッドの下を確認するとまなみはおらず、何か紙が落ちている。そこには、
まなみが妊娠したことを示すものが…。
バンドを精力的に続ける春。たかひろが「そんなお前みたことねーな!」ってほどに。
春はあの日以来、まなみから遠ざかろうという感覚になって行った。
まなみから春に謝りを入れる。春のことを分かって付き合ってるんだしって。
まなみから2人でゆっくり時間取れる時あるかな?って聞かれると、言い訳する春。
たかひろは同期のバンドがメジャーに行ったことを春に伝える。
取り残されていく春とたかひろ。そして、ただひたすらバイトに明け暮れる日々に。
春に「できちゃいました。私、お母さんになっちゃった。」と語るまなみ。
まなみは喜びを感じているのに、春にはそれが感じられない。
春はたかひろに子供が出来たことを告げるとお祝いだというたかひろに、
こういう時だからバンド練習だって言うも、たかひろがまなみに連絡して
お祝いするぞ!ってね。春がまなみに連絡しても留守番電話に。
そんな話をしていると、たかひろは「なんか泣けてきた。」と。春は実感
がなさすぎてと正直に語る。まなみは母の自覚が出ているのに自分は…、と。
春が家に帰るとまなみはいない。手紙が置いてある。春くんへと。
真寿美さんasまなみが語る手紙の内容。
まなみの春への想いすごいよね。語りがすごく沁みた。
それでも、春の音楽を聞けるのを楽しみに、子供のために、春のために別れを決意するの。
高校生の春は、俺たちの音楽を聞いてくれた人を幸せにしたいと想いを語る。
←この言葉が前のシーンとすごく重なったよね。
しめじちゃんのシーンも回想される。←
たかひろにバンドを辞めることを告げる春。質屋に大切にしていたギターを
持って行く。質屋の店員さんはそのギターを受け取ると、このギターは愛され
てるよこの子とギターを評する。このギターは持ち主に愛されて居た子。
本当に手放しちゃっていいの?泣いてるよこの子。
と言われても、決心が固い春。
たかひろが春の前に現れる。
「殴らせろよ!いいから、殴らせろよ!」とガキの頃からずっと一緒だったな!
俺のこぶしはすげー痛てえぞ!春行くぞ!と殴りかかろうとすると、春の足元に
すがりながら泣き始まるたかひろ。
色々と思い出して殴れないたかひろ。どうしてくれんだよ!俺とお前と…。
店の前でうるさいよ!と質屋の店員がやってくると、まさかの吉田の親父さんだったー!
そんな関係性から、またギターが春の手元に帰ってくることに。
そして、最後の演奏をまたあのバンドのメンバーで。
最後の曲はアジアン・カンフー・ジェネレーションの「ソラニン」。
これまでの春の思い出が回想される。
まなみを捜すも見つからない春。しかし、たかひろが全国の美容院に
連絡してくれて見つけたと!!!←すごす!
スーツを用意し、早く行け!と春を送り出してくれるたかひろ。
春がスーツに着替え終わるまで(笑)、舟が出るのを必死で止めるたかひろ。
途中で、音響ブースのちはるさんに「山口さんもやってくださいよ。」って
康太さんasたかひろが協力依頼する件(笑)(笑)(笑)
なんかさ、音響してるちはるさんの姿も公演中ずっと観えてたんだけど、
演じてるみんなをすごく優しい笑顔で見守ってる雰囲気がすごく良かったなあ
って密かに印象に残りました。
舟を止めるシーンは吉田も参入。
スーツに着替え終わった春が向かう。
スーツ姿で美容院へ。「いらっしゃいませ。」と向かえるまなみ。緊張感。
春がしてもらう髪型は「お姉さんの好きな髪型にしてください。俺、ちゃんと
働くんでサラリーマンっぽい髪型にしてください。」と!!!
小学校の頃以来行っていなかった秘密基地のような粗大ごみ置き場に向かう
春とまなみ。
一生、一生、一生、まなみを愛する。おれは、一生まなみを愛する。
ロックスターにはなれなかった春は、それを受け入れ、愛する人とこれから
産まれてくる小さな命を大切に愛し、とにかく必死に愛すると。
それは大変なことだけれど、それが出来た先に、何かが見つかるかもしれない。
僕はこれから、お父さんになる。
これが僕の単純明快なラブストーリ。
制作「山口ちはる」プロデュース「ちはる塾~単純明快なラブストーリー」最高に面白かったです!
■キャスト
安楽信顕・・・・・・豊川春(大学生・大人)
いしはらだいすけ・・DJ吉田
山脇辰哉・・・・・・豊川春(小学生・高校生)
松浦康太・・・・・・安井たかひろ
橋本美優・・・・・・吉川まなみ(小学生)
青木真美・・・・・・高橋あや(高校生)
森晴香・・・・・・・高橋あや(大人)
富田未来・・・・・・久保内ゆうこ
安藤紫緒・・・・・・寺島かなこ
近藤萌音・・・・・・あっこ
川口絢都・・・・・・鬼瓦しめじ
真寿美・・・・・・・吉川まなみ(大人)
■スタッフ
脚本・演出:倉本朋幸(オーストラ・マコンドー)
そんなこんなで。