2/18(土)にSOS企画プロデュース公演 舞台「物語は突然生き止まる」Aキャスト公演を観に行ってきました。
この舞台を観に行こうと思ったのは、森岡里世ちゃん 、河合亜由子ちゃんがご出演されるからです。
SOS企画プロデュース公演
舞台「物語は突然生き止まる」
脚本・演出:谷 碧仁(劇団時間制作)
【公演期間終了】
★以下、内容に触れる感想を含むため問題ない方は読んで下さいね★
末期癌の主人公がホスピスで余生を過ごす中で、描く漫画と現実が
重なり合い求めるものに気付く展開は終盤自然と泣けてくる素敵な
作品でした。
森岡里世ちゃんさすがのお芝居だったなあ。序盤の雰囲気が終盤に
繋がる所、そうゆうことだったのかああ!ってなったしヒロインで
観れたのすごく嬉しかったです!!
河合亜由子ちゃんは楽しいキャラ全開で笑わせてくれたし流石だったなあ。
出演するシーンが少ないながらもすごく印象に残ってる。
そして若菜唯さん久しぶりにお芝居観れたんだけど、めっちゃ良かった!
泣けたわ(・_・、)
制作がゆりさんだったのびっくりしたなあ。最初気付かなくて後から「ゆりさんだあ!」
って気づいたら「ゆりさんです♪」って言ってくれてね(^ω^)
公演時間は、1時間45分。
舞台はホスピス。
主人公は養護施設出身の社会人
特に楽しくもない平凡な毎日を過ごしていた。
これといった夢もなく、趣味は漫画を描くこと。
友人もいなければ、恋人もいない。
漫画を描くことが唯一の現実逃避できる場所だった。
そんなある日、彼は倒れた。
「気付いたら病院で、診断は膵臓癌。末期だった。
長く生きるつもりもなければ、苦しむつもりもなかった。
そして彼は決めた。
ホスピスで自分の唯一の趣味である漫画を書くことで、
残りの余生を過ごす事に決めた。
じいさんとばあさんしかいない施設で漫画を書く。
二つの人種で戦う英雄の漫画を書く。
そして彼は知っていく。自分が本当に求めていたモノ。
必ず来る目の前の「死」に向き合っていく、
現代劇とエンタテーテイメンの融合とは...」
緑川雄志さん演じる社会人の森本大はベッドで寝ていて、スマホの目覚ましで
起床する。スーツに着替えているときに、電話が鳴ると会社の部長からで。
大はアラームが1時間遅れてしまったことを告げて急いで支度しているんだけど、
もういいと電話口で言われている様子で。企画書を作っていたみたいだったのにね。
打ち合わせに間に合うはずもないのに、駅につき、電車に乗り会社に向かう。
大は、唯一の趣味である漫画を描くことで頭をいっぱいにしながらの通勤。
小さい頃から漫画ばかり読んでいた大は、小さい頃から病弱だったことから、
強くてかっこいい英雄にあこがれがあった。漫画が大好きだった大には遊んで
くれる人もおらず、自分のことを考えてくれる人すらいなかったと語る。
大は養護施設出身の成人男性。
唯一の家族として母親がいるものの、自分には全く興味がないと語る大。
小学2年のときに自分を捨ててどこかに消えて行ったのだと。
電車が四谷に止まる。いつもは気にも留めないはずなのに、今日は違っていた。
大は時計を見て、打ち合わせが始まっていることを確認する。
その時、大は背中に激痛が走る。
野口大輔さん演じる医師からの宣告は「膵臓癌です。25歳と言う若さでステージ3です。
手術は可能です。しかし膵臓癌は他の臓器に近く摘出するのが困難です。転移している
可能性もあります。」と。
これに、自分自身がこんなマンガのような出来事が起こるような存在ではないの
ですと受け入れようとしない大。特殊な人間ではないのですと。
杏蘭さん演じる英雄が「特殊じゃない?」と大の元に現れる。英雄が着ている
洋服から、この世界の人物ではないことを感じる。さっき、大が英雄って言ってた
から、大が書いた漫画の人物なんだなと。
そして、英雄が大の母として当時のシーンを再現。お母さんはあなたがなんで産まれて
きたのか本当に分からないと大に告げる。お母さんはあなたに死んでほしいのと
語る言葉と、医師の膵臓癌の言葉がリンクする。
大は、自分は最初からいらなかったんだと思い始める。自分がいなくても誰かが
会議をするし、母親は僕が居ない方が好きな人と結婚が出来るのだと。
手術のサインを断る大に、英雄はホスピスのチラシを手渡す。
痛みの緩和治療のみを行い、延命治療を行わない施設、それが「ホスピス」。
また施設に入ることになる大に、ゆっくり漫画でも書いて死んで行こうよと
語る英雄。これに、そうやって死んでいくよと大は語る。
英雄は「僕の話でも書いてよ。」と。
舞台OPダンスが入り、ホスピスのシーンへ。
ホスピスにかかってきた電話に出るのは、りよっちa.k.a.森岡里世ちゃん
演じる中川唯。「茨城ホスピス」で働く女の子。
その電話の主は森本大。一度見学にでもとお誘いしてる唯。
唯、電話口で「森本大」という名前を聞いたときに、もしや知ってるのでは?
という雰囲気を感じたよね。←これが後で繋がって来るの!
望月未稀さん演じるホスピスの上司の澤村緑に新しい人が来ますと報告する唯。
小川富行さん演じるホスピスの同僚、吉岡博之に亡くなった人への対応に
ついて「やみくもに希望を与えないで!ここは患者に死を受け入れさせる
場所なの。」と注意してたよね。ホスピスという場所の指針を感じる。
「自分の人生に決着を付けさせる場所なの!」
伊藤麗さん演じる皆川君江、河合亜由子ちゃん演じる澤村愛子の2人は、
ホスピスの患者で会話しててね。
緑と唯が、ホスピスにやってきた大を受け入れる。
水野絵理奈さん演じるホスピスの同僚、北村美津子が大は唯が担当だって
言ってたね。
大は早く部屋で一人になりたいと案内してほしい様子でね。
その場にやってくる、若菜唯さん演じる高柳真!ホスピスを見学しに来た
みたいなんだけど、とにかく角が立つ女性でずっと機嫌が悪いの。
吉岡では真の相手になれそうになく、唯がホスピスについて真に説明を。
「このホスピスでは患者様のしたいこと、やりたいことができる環境を
整えております。」
これに、ここにはマニュアルでもあるんですか?と機嫌の悪さがおさまらない
真に緑が「死への恐怖を入居者と共に向き合い、死を受け入れてもらうという
方針です。」と語ると、真がやっと納得して「そういうことが聞きたかったんです!」と。
戻ってくるからと一度、ホスピスの外に出て行く真。
てか、序盤から、りよっちと若菜唯さんの芝居の上手さをすごく感じたよね。
役へのはまりっぷりがすごく良い。
伊藤千亜紀さん演じる車椅子の老人、梅村トキがやってくると「初めまして。
梅村トキと申します。」と話しかけると唯が「初めまして。中川唯と申します。」
とご挨拶。緑もトキさんにご挨拶。
すると、トキさんが唯に向かって「かわいい子だねえ。」と言うも、緑のことは
「ごめんなさいねぇ。」と言いながらその場を去りゆくトキさん(^ω^)笑←おもしろい
トキさんはお父ちゃんを捜しているらしいのね。
真は緑が気に入ったらしいね。死を受け入れるという方針が自分に合っていると
語る真は会社の社長。最初、なんでここにいるんだろうと思ったら、若くして
真もホスピスに入るってことだったのかあ!ってなったよね。
ここに会社の社員を出入りできるようにしてほしいとか要望を出してたもんね。
死への恐怖に向き合う自分に必要なものは「仕事」と語る真。
これに、他の入居者もいるので厳しいかと思いますというのがホスピスの判断。
吉岡が真を後押しするように頼むと、唯が他の患者さんのことを考えたらだめに
決まってるでしょ!と注意してね。最後まで仕事をしたい気持ちがあるんだから
とぶつかりあう2人。
「僕は嫌です。どうせ死ぬんだし、仕事なんて頑張ったって意味は無い。」と
口を開いたのは大。これに「なんだって!」と真が食いつくと「なんでもないです。」
と大が続ける。
怒った真はまさかの大の急所を鷲掴みしてびっくりしたよね!てか、若菜唯さん
のお芝居迫力があっていいね!!痛がる大。止めようとする唯。
情けないことが聞こえたからついてないかと思ったと鷲掴みをした理由を話す真。
大が落としたスケッチブックを見る真はそこに漫画が書かれていることに気付く。
すると「ちょっと!」とすぐにスケッチブックを取り返す大は、2階の病室へ案内
してもらう。
一通り様子を見ていたトキさんが唯のことをなんであんなにさびしそうな顔を
しているのかしら?って言ってたのね。トキさんってちゃんと人のことを見てる!!
人の寿命は長さではなく質ですと急に語りだす吉岡。←真に「急に語んないで」って
突っ込まれてた
最後をここで過ごすことを決めた真。極力社員はここに来させないようにすると約束。
手続きの準備に向かう真。
トキさんと緑の会話。緑が「人生に後悔しながら死んでいくことは本当に悲しいことだと
思いますか?」とトキさんに聞くと「どうだろうねぇ。」って言ってるの。
大に病室を案内する唯。唯は欲しいものがあったら出来るものなら用意するから
言ってねと大に話しかける。唯が大に漫画が好きなんだねと話している所で、大の
部屋に西田圭さん演じるホスピスで過ごす老人の田中康豊さんがやってきて様子を
見に来てね。新入りの様子を見に来たと。
唯が勝手に入って来ないでくださいと言うも聞く耳を持たず、ここに居ても暇だと
大に名前を聞いたり、孫が生まれた話を勝手に大に話しかけたりね。
大は、これは何の時間だろうと思い、漫画のことだけを考えていたのだと。
ずっと大に向けて話しかけている康豊さん。
人間ともう一つの人種が入り交ざっていた時の話を考えている大。
女王とあがめられていた亜種。髙宗李佳さんが女王を演じててね。特殊な能力を
持つ女王は、大が考えた漫画の中の登場人物なのに、途中で康豊さんの話が入って
来ちゃってそれに感化されちゃってる所とか面白かったよね!(^ω^)
大が「変な情報こっちに入れてくるなよ!」って康豊さんに突っ込む件(笑)
亜種たちにとっては女王が全て、女王が救世主。
女王には目的があり、亜種ではなく人間と結ばれることだった。
神木優さん演じる女王の旦那が「人間に復讐をしよう。」と女王の元にやってくる。
「お前の力で人間どもに復讐をしてやるんだ!」と。これに「あなたのためなら。」と
行動に移す女王。
女王が倒さなければいけない相手がいた。それが「英雄」。
英雄のことを一人心配する女王側に居る女の子。それが、栗原みささん演じるヒロイン。
女王の能力で自分が保てないと語るヒロイン。女王の能力が私たちに聞かないように
すればいいと。女王の能力が効果を発揮するのは、どこかで人間のことを恨んでいる
からだと。英雄はそれがないから女王の能力が効かないとヒロインが教えてくれてね。
「私たちにも教えて、人間を恨まない方法。」
大が書く漫画深いな。自分の気持ちが、漫画の中に投影されてるんだよね。
大は死ぬまでの暇つぶしとして漫画を書いていくことに。
ホスピスではダンスボーカルグループ「5IGNAL」のパフォーマンスが行われる。
病院の人たちも、それを見ながらのっててね。河合亜由子ちゃん演じる澤村愛子
の5IGNAL愛が半端ない!(^ω^*)あゆちゃん面白いなあ
5IGNALへのがっつき感が最高すぎたよね。みんなに止められてもあきらめない
その気持ちすごいっす!手を振ってもらったら嬉しすぎて倒れちゃって「我が
生涯にいっぺんの悔いなし!」って(笑)
おかっけ感すごかったわあ!←あゆちゃん爪痕残すなあ(^ω^)さすが
吉岡が愛子さんが5IGNALのことが好きでお願いしてくれたみたいでね。
「最後に5IGNAL様に会うことが出来て、嬉しいです。これで心置きなく
死ぬことが出来ます。」と涙ながらに感じてる愛子良かったなあ。
康豊さんは相変わらず大に絡んでて、トキさんはずっと自分の夫のことをホスピス内
で探している様子。
大は真に5IGNALが人前で踊ったり歌ったりしていて恥ずかしいと語る。それに
「どこが?」と返す真。何かに真剣に取り組んで夢を追ってるからかっこいい
と語る真に、大が「あの人たちには未来があるから。」と。
ここで唯が割って入って「さっ、今日はここらへんで解散と言うことで。」ってね。
真が「未来」という言葉を摘み、大に「目標を持て!」と語ってくれてね。
なんか、真の語りって会社の上に立ってる人なんだなあっていう感じとかを
随所に感じさせてくれるものがあったよね。人当たりは強いけど、熱くて
良い人なんだろうなあって感じてた。
唯が2人の間にまた割って入って話を終わらそうとすると、大が「何に期待して
目標を持ったら正解なんですか?」と。
康豊さんが大の元にやってくると「僕にはかかわらないでください!」と突き放す大。
康豊さんは矛先をそこにいる真に向けてね。
「お前それでも会社の社長か!」⇒「うるせえ!じじい!」⇒「あんな強制的な
言葉で若造が変わるとでも思ったのか!このくそ女!」⇒「だれがくそ女だこの
死にぞこないじじい!」⇒「この死にぞこないばばあ!」と言い合いが続きまくるのね。
もう、このシーンが面白くなってきちゃってね。若菜唯さんの迫力あっぱれすぎたよね!
結果「はげじじい!」の連発で康豊さんしょんぼり来ちゃったもんね。
会社から電話が入る真。働いている会社は建築業で、今設計をしていると、完成
の最後まで見ることが出来ない真。
「後悔なく生きる」と言う言葉について、康豊さんに自分が死ぬときに、
公開無くやりきるって本当にいいことなのか?と聞く真。
これを良いことだと語る康豊さんに「うそつけ!そんなすっきりした人生歩みたく
ねえんだよ!」と。大は昔の自分に似ていると語る真。
何事からも逃げて失敗したらどうしよう、成功しなかったらどうしようって
怖くて何にも動けなかった自分と。だから、あいつは何かをやるべきなのだと。
今、やりたいことをやるべきなんだ!!!
康豊さんは後悔は良くないと、死ぬまでにできることをさせた方が良いってね。
てか、真as若菜唯さんのお芝居がほんと良いわあって劇中何度も思ったよね。
すげー光ってた!!!
真は電話が入り、その場から立ち去る。
その後、康豊さんはホスピス内で急に苦しみ出す。
シーンは、女王とその男の場面に。漫画の中だね。あまえる女王(^ω^)さっき
までとの違いが楽しいね。男にキスを要望してて、しようとすると邪魔が入る
ルーティーン(笑)(笑)(笑)
英雄は傷つきながらも一人で戦っててね、その姿にヒロインが感化され始めて
来ていてね。英雄は、人間と亜種が笑って過ごせる世界が出来るはずだって
言ってたよね。真っ直ぐな想いを持ってる。
ヒロインは英雄の理想をかなえたいと思ってくれてるの。
漫画を書いていて、気が乗らない大の所に唯が様子を見に来てね。
大が真が自分の仕事を手伝わせようとしているって唯に言うと「何それ!
本当に注意しておくね!」と。
夏の花火大会がここから綺麗に見えるんだよと大に教えてくれる唯。
真と康豊さんが出会うと「クソ女!」「クソじじい!」の言い合い(笑)
←なんだか、仲良い気がしてきた(^ω^)
みんなが大の所に行こうとしているみたい。
大と唯の会話の中で大が自分なんか早く死んでいい存在だと言ったときの
唯の「そんなことない!」と言う言葉、すごく響いたなあ。
その後の言葉に困るような感じとかもさすがりよっちだったああ。
唯が「ゆっくり寝てね。」と出ていくと真がやってきてね。仕事は手伝い
ませんよという大に「どうせやることないんだろ。ここ置いておくぞ!」と
書類を置く真。真はその場にあった大が書いた漫画をくしゃくしゃにした
紙を持って帰る。
このシーンには英雄がシンクロしててね。大と語り合ってるの。
児童養護施設で友人になってくれたのはだれか?と英雄が語りかけてたよね。
大が子供の頃のシーンが演じられると、その時期は夏でちょうと花火大会。
やっぱり気にしてくれてるのはヒロイン。
英雄は「さっき、あの看護婦に助けを求めたかったのでは?」と大に語ると
大は「僕は早く死にたいんだよ!」と。
英雄がそういう大に目標を持てと語りかけるも、黙れ!と一喝してね。
大に仕事を頼んでいる真に唯は「大は残りの人生をゆっくり。」と言うも
「任せたぞ!」って大に言っててね。唯は真が置いて行った書類をこれは
私が返してきてあげるから!って。
康豊さんにも振り回される唯。
そして、唯は頭を抱え込んでしゃがみこんでしまう。
大の時間が削られていく…。
唯はトキさんと会話をしていると「何かあったの?悲しい顔をしているわよ。」
って今の気持ちを当てられちゃってたよね。
「なんでもないです。」って唯はごまかしてたけど。「期待したら裏切られた
とき辛いじゃないですか。だから、希望なんて持たないほうがいいんじゃないかって。」
と唯が今思っていることをトキさんに話すと「希望を持つことはいいことよ。
希望を持っていれば、いつか必ず。」と返してくれてね。それに唯が「トキさん
いつも旦那さんを探しているけど見つからないじゃないですか。」ってね。
その後、本当のことを言うと、すぐさま緑に止められてね。
トキさんは北村と一緒にお部屋に戻って行く。
唯は緑に大の気持ちを見て見ぬふりをしているんじゃないの?と指摘される。
他の患者の人たちは、大が本心ではないと感じているから絡んでいくのかも
しれないって緑が指摘してたの、そうかあ!と思ったよね。
これに、唯は大は強い人だと返しててね。昔のあの子と重ねているでしょと
指摘されるその患者の名前は、宮下辰則。
4年前に25歳で亡くなった青年。末期の膵臓癌で苦しむ姿に、唯が生きる希望
を与えてね。ポスピスの考えとは異なる言葉をかけ続ける唯。
北村はここは死を受け入れる場所なのにと患者の痛みを和らげてあげようと
優しく声をかけ続ける。
「未来にはたくさんの希望があるんだから!」と言う唯に「いい加減にしなさい!
何てこと言うの!」と黙ってなかったよね。
すると患者の辰則は死ぬ間際に「死にたくない!死にたくない!死にたくない!」
と恐怖に苛まれながら一生を終える…。
唯が希望を与えたせいで、大きな絶望の中、死んでいった患者。
大とは距離を取らないといけないと語る唯の真意とは?
大と唯は小さい頃に知り合いで、大がいじめられている所と、自分がいじめられる
のが怖かったと周りに流された過去を語るのね。これが英雄とヒロインで演じられるの。
子供の頃、同じ施設だったんだ。
この話を大が全部聞いちゃってたのね。そんな大がトキさんに話しかけられてね。
「お名前は?」って。それに「僕の名前は、森本大です。」って答えてくれてた。
大は身体が痛み出す。
女王、ヒロインが大に言葉をかける。
「お前は、何のために戦っている?」
「あなたは一体、何のために戦っているの?」
吉岡が病室で大を検査していると、そこに唯がやってくる。体調管理のヒヤリング
をしていく唯。それに淡々と答えていく大。途中で、吉岡に任せて病室を去って
しまう唯。吉岡は唯を追って行く。
クソ女とクソじじいがまた言い合いしてる。それを見てる唯。
康豊さんは前みたいな勢いが無くなってたよね。そして、真に今日、ホスピスに
孫が来るんじゃって話しててね。
そんな最中、愛子の状態が急変し亡くなってしまう…。
唯を追う吉岡との口論。ここで働く人でしか感じることのできない想いを
口走る唯と衝突するシーン見応えがすごかった。
その後の寿命について語る康豊さんの言葉ひとつひとつが響いたよね。
康豊さんは唯に大についても語るのね。あいつは何かを背負っていると。
逃げることは間違いではないが、逃げ続けている。全部諦めてしまう事は、
確実に間違えてると。
患者の声を聞けなくなった時、終わりだと吉岡が唯に続けて言ってね。
大が康豊さんの孫の話を聞かない理由。それは自分の話が嘘だからだと
康豊さんが語っててね。ここに、康豊さんの息子と孫がやって来るの。
来るのが嫌々感を感じる家族。孫はずっと携帯ゲーム機でRPGゲームを
やってて、お爺ちゃんを相手にしない様子で。昔は「じじい」って呼んで
いたのに「お爺ちゃん」って呼び方も変わっててね。子供の成長は早いと
感じているのだろうか・・・。前みたいに「じじい」って呼んでほしい
康豊さん。家族の面会はたった30分と告げる息子。
自分の方を向いてくれない孫に必死で語りかけるも、わがまま言わないと
息子が止める。
この場を真がね「ねえ、これって勇者の冒険ってゲームだよね。2出るよね。
それを今日じじいがネットで買ってねもうすぐ届くんだけどな~。」って
孫に話しかけるの。
「そうなの?」と興味を示す孫に「だからじじいにこれを教えてあげて
くんない?」って真が続けるの(・_・、)(・_・、)(・_・、)ぶわっと来たよね
すげー泣けてきた
話す流れで、孫から「じじい」って言葉を引き出すことも出来てね。
真なんなん。この優しさ(・_・、)
そして、孫はじじいと触れ合うことに。
康豊さんは真に「おい、クソ女!」と語り、孫と遊びに向かうの(・_・、)
めちゃくちゃいいシーンだったなあ。
ホスピスの人に早くゲームを買って来いと指示する真(・_・、)(・_・、)(・_・、)
かっこよす!!!
吉岡に「ダッシュ!!!」と語る真。
現実をしっかり見てる真。
愛子が亡くなった最後の言葉がホスピスの人たちに教えられる。
「夢が叶った。ありがとう。でも、もう一度家族に会いたかった。」と。
もう一度家族に会いたかったということは大切な人がいた証拠。それは
夢があった証拠。
真は、唯に以前、大の病室から持ってきた漫画の紙を渡して「これ大の
漫画、読め!」と。
真が唯に「大は助けを待ってる。お前が大の担当だろ!」とね(・_・、)うぅ
北村が患者に対して感じる想いが詰まるシーン。そして、自分が思っている
事をね。「もっと何か出来たんじゃないかって。」(・_・、)
緑が大の担当はあなたよと唯に語ると、唯は大の病室へ向かうの。
大の病室に付くと、真からもらった大の漫画を読み出す唯。
漫画の中の登場人物がその場に登場する。
「大くん、ずっと何を求めてたの?
なんでこの英雄は一人で戦っているの?
なんで英雄を女王と同じ亜種という人種にしたの?
なんで女王は結婚するために英雄を排除する設定にしたの?
なんで自分の運命と戦う話にしたの?
なんで英雄を自分に見立てて、女王を自分の母親に見立てたの?」
なんでを続ける唯は大の背中をしっかり見て、目には涙が溜まってたよね。
これに大は「お前に何がわかるんだよ!」と声を荒げて語り出す。
自分の人生に期待なんか持てなかった大。誰ともかかわらないように避けてきた。
期待すると壊れてしまう。
これに唯が「あの時はまだ期待してた?」と過去に大をみんなに混ざって
除け者にしてしまったことを語り出す。
大の手を握る唯。これにヒロインがシンクロする。
「もう一人にしないから。ずっと一人で辛かったよね。でも、もう大丈夫だから。」
「やめろ!手を握ったら期待する。でも、もうすぐ死ぬんだ。もうすぐ楽に死ねるんだよ!
最後まで一人で良いんだよ!そういう運命なんだよ!」
この大の言葉に英雄が「一人なんて嫌だ。生きた屍なんて嫌だ。一人で生きていくなんて嫌だ!」
と語り出す。
「じゃあ、英雄は居たか?この世に英雄は居たか?いなかっただろずっと!!」
「聞いただろ、この人(唯)がどんな気持ちで思ってくれていたか。」
「仕事を全うしているだけなんだよ!」
「違う!!」
「手を握るな!!!」
「じゃあ、なんで君はその手を振りほどかないの?」
「それは…。」
ここで唯が語る「今までごめんね。花火一緒に見よう。」
この言葉に大の表情が変わりゆく。
大は「助けてください。」と口ずさむ。
訳が分からなくなった大に、ひとつづつ整理して行こうと話す唯。
あのときどんな気持ちだったか、今は何をしたいのか。
大が母に捨てられたシーンが漫画の中で再現される。
母の子供のことをこれっぽっちも思っていない言葉が突き刺さるね…。
英雄が「できるだけ不安を取り除いてくれる?」と語るとヒロインが
「もちろん。それが私たちの仕事だからね。」と。大と唯が話している
会話のように。
「僕が死んだら泣いてくれる?」
「勝手に涙が出るんだろうね。」
「希望を持ったら人は死ぬ寸前に絶望するのかな?僕が希望を持つことは怖い?」
「ううん?今なら言える。息をしているだけで死を待つ大くんを見てるほうが
よっぽど怖い。」
「漫画を最後まで書きたいんだ。」
「それは良いことね。」
「最後くらいちゃんと生きて、ちゃんと死にたいんだ。」
「分かった。じゃあ、必要なものがあったら言ってね。私が全部そろえるから。」
大が語るのは、書き続けていた漫画の続き。
英雄は一人じゃない!ヒロインが近くにいる。ヒロインをかばいながら
やられるも女王の間違いを諭すのね。立ち向かう英雄!!
目的は女王を倒すことではない。
英雄は「この世で一番偉いのは女王なのか!?女王が間違ったことをしていると
考えたことは無いのか!?ダメな親を持つことがあるだろ!それを自分の目で
ちゃんと確かめるんだ!親なら正しい道を示せ!それが親としての責任じゃないのか!」
と語り続ける。
女王と英雄が対峙する途中で「最後まで、書きたかったなあ。」という言葉を大は
残し、永遠の眠りにつく。
この後、大が康豊さんと真に話しかけられているのに対して英雄が大の言葉を
代弁してたよね。いつも話しかけてくれる2人に、自分が死ぬ2日前の話をして
くれて。トキさんがいつものように旦那さんを探していると、旦那さんはもう
亡くなっていることを大が素直に教えてね。そしたらトキさんが「教えてくれて
ありがとう。」って言ってくれたの。
そして、ホスピスの外では花火大会の音が聞こえる中、舞台は終演を向かえる。
観ていてすごく考えさせられる舞台だったなあ。谷さんすごいな。
すごく好きな内容で観に行けて良かったです!
(すごいばっかり)
■内容
舞台はホスピス。
主人公は養護施設出身の社会人
特に楽しくもない平凡な毎日を過ごしていた。これといった夢もなく、趣味は漫画を描くこと。友人もいなければ、恋人もいない。漫画を描くことが唯一の現実逃避できる場所だった。そんなある日、彼は倒れた。「気付いたら病院で、診断は膵臓癌。末期だった。長く生きるつもりもなければ、苦しむつもりもなかった。そして彼は決めた。ホスピスで自分の唯一の趣味である漫画を書くことで、残りの余生を過ごす事に決めた。じいさんとばあさんしかいない施設で漫画を書く。二つの人種で戦う英雄の漫画を書く。そして彼は知っていく。自分が本当に求めていたモノ。必ず来る目の前の「死」に向き合っていく、現代劇とエンタテーテイメンの融合とは...」
■キャスト
緑川雄志・・・森本大
森岡里世・・・中川唯
杏蘭・・・・・英雄
若菜唯・・・・高柳真
栗原みさ・・・ヒロイン
望月未稀・・・澤村緑
小川富行・・・吉岡博之
髙宗李佳・・・女王
伊藤千亜紀・・梅村トキ
水野絵理奈・・北村美津子
伊藤麗・・・・皆川君江
河合亜由子・・澤村愛子
菜ノ香マカ・・芹沢由紀/田中琉人
西田圭・・・・田中康豊
神木優・・・・女王の旦那/田中康之
野口大輔・・・宮下辰則/白衣の男性
緑川良介・・・村川順二
5IGNAL・・・・5IGNAL
■スタッフ
脚本・演出:谷 碧仁(劇団時間制作)
舞台監督:北村太一
照明:西尾千咲
音響:若松裕子
制作協力:小玉由梨
そんなこんなで。